朝日新聞 6月5日 「漢方クリーム」にステロイド、なぜ被害拡大
こんばんは。
朝日新聞 6月5日の社会面で”「漢方クリーム」にステロイド、なぜ被害拡大”と記事が出ていました。
記事によると山口医院側が蘇氏に対して詐欺容疑で告訴するとの事です。
また蘇氏の代理人によると「混入は全く意識していなかった」現在は中国で病気療養中と書いてあります。
最強ステロイドを何年も入れておいて混入を意識していなかったとはおかしいでしょう。うちは6年間使ってましたが昔から効きは変わりません。
また中国で病気療養中とは本当でしょうか?
ちゃんと法で罰せられることを願います。
朝日新聞 6月5日↓
「ステロイドが入っていない漢方クリーム」。こんなうたい文句を信じ、アトピー性皮膚炎の塗り薬を使った全国の患者が症状の悪化を訴え、今夏にも集団提訴する。処方したのは横浜市の個人病院。なぜ被害は広がったのか。
■使用やめて「前より悪化」
「私の顔を返せ」「土下座しろ」。横浜市内で医院側が4月に開いた説明会。900人が詰めかけ、怒号が響いた。高校2年の男子生徒は「使うのをやめたら症状が以前より悪化し、顔に風があたるだけで激痛が走る」と訴えた。
問題の塗り薬は横浜市都筑区の山口医院(山口了三院長)が約10年前から「漢方クリーム」として、アトピーの患者らに1個(5グラム)4千円で処方していた。だが昨秋、横浜市に「効きすぎる」との相談が寄せられステロイド混入が発覚。国民生活センターによると、5段階あるステロイドの効果の強さで、最も強い成分が含まれていたという。
ステロイドは効果がある半面、使用方法によっては皮膚が萎縮して薄くなるなどの副作用があり、被害者の多くは「ステロイドを使いたくない」という患者たちだったという。
重いアトピー症状がある長男(4)を持つ東京都新宿区の主婦(30)もその一人。「ステロイドを使っていない病院を探し回り、山口医院にたどりついた。症状がとたんに改善し『すごい』と思った」。だが使用をやめてからは、一気に症状がぶり返した。
■口コミから、評判が全国に
「漢方」の名称も人気に拍車をかけた。神奈川県横須賀市の主婦(41)は「中国から漢方を直接持ってきていると言われ、飛びついてしまった」と話す。
ネットへの書き込みや口コミでも評判は全国に広まった。「何をやってもダメで、やっと息子に合うお薬に出会いました」。昨年3月、女性タレントがこのクリームについてブログに書き込むと、「病院を教えて」などのコメントが相次いだ。被害弁護団は「このタレントも被害者。発覚前に友人に医院を勧めてしまい、気に病んでいる患者も多い」と指摘する。
山口医院は13年だけでも1600人にクリームを処方。患者は関東、東海、九州にも及ぶ。
■「秘伝の薬」、工場実在せず
山口院長や代理人の説明によると、クリームを作ったのは、山口院長が約20年前に知り合ったという中国人女性の蘇川博氏(52)。「西太后が使っていた秘伝の塗り薬」の調合法を元に中国の工場で製造していると話していたという。日本の医師免許を持たない蘇氏は、医院では「漢方アドバイザー」として診療に立ち会い、年間給与約2800万円を受け取っていた。
問題発覚後、医院側の調査で、中国の工場は実在せず、クリームに漢方成分も入っていなかったことが判明。医院側は「意図的にステロイドを混入させた可能性が高い」として詐欺容疑で蘇氏を告訴する方針だ。
一方、蘇氏の代理人によると、蘇氏は「混入は全く認識していなかった」と説明。4月の説明会には出席せず、現在は中国で病気療養をしているという。
神奈川県警は4月、虚偽の広告をしたとして不正競争防止法違反容疑で山口医院に家宅捜索に入り、カルテなどを押収、調べを進めている。(竹野内崇宏)